翌朝7時過ぎ。朝食を頂いた後、宿主御夫婦にお見送り頂きながら出発。前日とは違い、じっとりと重い空気の中歩き出すと、国分寺までの僅かな距離でしっかりと汗ばみました。
山門前に立つと、どこか土佐国分寺を彷彿とさせる境内の眺め。本堂での参拝を済ませ大師堂が併設された納経所へ。
国分寺を後に根香寺へ向かう為、前日に降りて来た遍路転がしの待つ五色台へ。遍路道の入り口まで歩くと滴る程の汗。水を一口含み、墓地を抜けて山中へと入って行きました。
序盤は緩やかに登り、途中から急坂へ。
前日の下りを思い出しながら県道と交わるまで1km程。息が弾み滝の様な汗が流れても、それほど不快に思わないのは不思議なものです。
夏山恒例の目に入ってくるコバエも盛大で、腕を振るとパチパチと当たるほど全身にたかっていましたが、害は無いから大丈夫だと、三度目の夏でどうにか慣れました。
へんろ転がしを登り切って県道を横切り、再び遍路道へ。暫く先、三叉路までの平坦な道は有難い足休め。山中は少し風もあり涼しく、酷暑を忘れる程でした。
分岐から先、根香寺方面は少し登ってその後下りへ。行手に大きな山門が見え根香寺へ到着。
根香寺での参拝を済ませ山門を出て左へ進み、ガードレールの切れ目から香西寺への遍路道へ。ここからはひたすらの下り。
出発前、根香寺の納経所で道をお聞きすると、
「途中の橋が壊れていて道がどうなっているか分かりませんが、前に下っていったお遍路さんは通れたというお話しでした。
夏場の草刈りをしていないので道が見えづらいかも知れません。もし無理そうなら戻って車道を行って下さい」
とのお話し。
実際に下って行くと、歩く方が少ない為か道は所々荒れていました。人が入る事で地面が踏み固められ、草木も生え難くなるのかなと考えながら暫く行くと、件の橋の場所へ。
丸太で組まれた橋は完全に崩れて、赤いテープで道が塞がれていました。
さてどうしたものかと周りを見ると、有難い事に橋下に迂回路が作られていて、水の流れも無くすんなりと対岸へ渡る事が出来ました。
夏場の草木の繁茂は致し方のない事ですが、途中、完全に道が塞がれその先が見えなくなっている場所もあり、杖や体で草木を掻き分け押し進む様にして先へ。
下り切って舗装路へ出て後、「四国の道」の道標に従って歩いていましたが途中で見失ったようで、蜜柑畑を抜けて国道と思われる高架の下へ出て地図を確認しました。
ただ地図外の場所だった為、現在地が分からず、方位磁石を取り出してとりあえず香西寺の方角へ。
片側二車線の大きな道を進むも目印になる様な建物や商店も無く、已む無しとスマホで現在地を調べて何とか進む道を見つける事が出来ました。
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丁度正午。香西寺へ到着。
人影の無い境内には隅々まで夏の陽が降り注いでいました。
コメント
やはりまたあの坂を登られたのですね。お疲れ様でした。確かに香川の国分寺を見た時に、高知の国分寺と似てると私も感じました。
@あの時の亀
コメント有難う御座います。
翌日あの道を登りましたが、前日に白峯寺からの下りで下見が出来たのは幸いでした。
国分寺は山門から本堂へ続く参道と松が印象的で、高知も香川もそれぞれに趣きがあって良いですよね。
根香寺から香西寺への下りも傾斜が急で、道が駄目だった場合戻るのはしんどいなと思っていましたが、何とか通る事が出来たので良かったです。