1日目:距離感つかめず右往左往(霊山寺▶安楽寺)

1日目:距離感つかめず右往左往(霊山寺▶安楽寺)

寝不足スタート、霊山寺から安楽寺へ

夜行バスで徳島駅に着いたのはまだ朝の5時台。ほとんど眠れず、体は重いのに気持ちだけが妙に高ぶっている。駅前の空気は冷たくて、まだ街は静まり返っていた。これから40日も歩くのかと思うと、期待よりも不安の方が勝って胃がぎゅっと縮む。

そこからさらにバスに乗り、いよいよ1番札所・霊山寺へ。門をくぐるとすでにお遍路姿の人がちらほら。団体ツアーの人たちが賑やかにしている横で、リュックを背負った自分は完全に初心者丸出し。まずは納経帳を買い、見よう見まねで手を合わせる。鐘の音が響いて「本当に始まったんだ」とようやく実感が湧いた。

2番極楽寺、3番金泉寺までは田んぼや住宅街の道を抜けながら進む。序盤だからか足取りもまだ軽く、「意外と歩けるんじゃない?」と勘違いするくらい。途中で自販機の缶コーヒーを飲んだら、いつもの味なのにやたらうまくて、異世界に迷い込んだような感覚になった。
けれど、4番大日寺の手前あたりからリュックの重さが肩にずっしりのしかかり、足の裏もじんわり痛んでくる。小さな坂道を登るだけで息が切れて、「これで40日も歩けるのか?」と不安にかられる。

5番地蔵寺を終え、6番安楽寺へ。今日の宿泊先はここの宿坊。気合を入れて歩いたのに、到着したのは昼を少し回った頃。あまりに早すぎて拍子抜けした。「え、もう着いたの?」と時計を見て苦笑。チェックインするには早すぎる時間で、「こんな時間に押しかけたら迷惑かな」と気が引けてしまった。
 
 

荷物を背負ったまま安楽寺から十楽寺へ、さらに無理して引き返す

そこで思い切って荷物を背負ったまま次の十楽寺を目指した。十楽寺までは距離も短く、思ったよりすぐに到着してしまい、「今日だけで七つも回れた」と余裕すら感じた。調子に乗って「このまま熊谷寺まで行けるかも」と挑戦してみたが、歩き出すと想像以上に遠く、道も長く感じられてさすがに無理だと悟り、途中で引き返して再び安楽寺へ。

戻ってきたころには足が棒のようで、肩のリュックも鉛みたいに重い。昼過ぎにチェックインしても良かったのに、と後悔しながら宿坊の畳に腰を下ろしたときの安堵感は忘れられない。風呂に浸かると足の裏がじんじんして、もうすでにマメができかけているのが分かる。精進料理は質素なのにやたらと体にしみて、ありがたさを噛みしめながら箸を動かした。

布団に横になると、夜行バスで寝不足のまま始まった一日、不安だらけのスタート、そして無謀に8番を目指して空回りしたことが頭に浮かぶ。それでも七つの札所を巡れた達成感は確かに残った。明日からどうなるかは見えないけれど、ひとまず「一日目を生き延びた」という事実が小さな自信になった。
 
 

今日の学び

安楽寺に早く着きすぎて宿に気をつかい、7番十楽寺まで歩き、さらに8番熊谷寺にも挑戦したが途中で断念して戻ってきた。行って返ってくること自体は悪くなかったけれど、やっぱり距離感や時間感覚を全然つかめていなかったのは初日ならでは。まだ自分がどこまで歩けるのかは未知数だけど、これから少しずつ掴んでいこうと思う。
 
 

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コメント

  1. お疲れ様です。長い旅の始まりですね。また旅日記読ませていただけたら嬉しいです。

  2. @気まぐれ遍路・かとう
    コメントありがとうございます。前回の投稿でも触れましたが、実はすでに帰ってきており、これからの旅日記は当時を振り返りながら書いていく予定です。時間あるときに投稿しますので引き続き楽しんでいただければ嬉しいです。

  3. 続きを楽しみにしております。
    初めてのお遍路あるあるですよね

  4. @ひろ(歩き)
    不定期になりますがボチボチ書いていきます。

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