歩き遍路で大変なのが急坂・急登が続く「遍路ころがし」ではありますが、じつは他にもあるんですよね。
徳島県最後の札所、23番薬王寺からから24番最御崎寺(高知県室戸岬)までの区間は、そんな急坂とは違いごく平凡な車道なのですが、経験者がこぞってこの場所も苦しめられたポイントの一つとして挙げる人も多くいます。
70〜80kmと札所間の距離が長いことに加え、あまりにも宿や店が少ない、公共交通機関、日差しがきつい、人に合わない、景色が単調など、これまで歩いてきた道のりとはガラッと感じ方が変わります。高知は”修行の道場”とも言われますが、いきなり修行がはじまったような感じで、「とにかく進むしかない」という覚悟を決め、同時に四国遍路は単なる旅行や観光ではないことを思い知らされます。
今回のアンケートでは、室戸への道を歩いた経験者の皆さんに、その感想やアドバイスを伺いました。
アンケートの質問はこの3つです。
【Q1】室戸への道、どうでした?
【Q2】歩いてみた感想
【Q3】これからの方にアドバイス
それでは、皆さんのリアルな声、その質問と共にご紹介していきましょう。
【Q1】室戸への道、どうでした?、の回答
室戸への道は、その長さと自然の美しさ、そして厳しさで知られています。この重要な区間について、遍路者たちにその体験の難易度を尋ねるため、まずはシンプルな5択アンケートを実施しました。選択肢は「リタイアした」「かなりきつかった」「それなりにきつかった」「思っていたほどでもなかった」「楽勝だった」です。このアンケートを通じて、室戸への道の体験が遍路者たちにどのように映ったかを探ります。
<選択肢>
1 リタイアした
2 かなりきつかった
3 それなりにきつかった
4 思っていたほどでもなかった
5 楽勝だった
【Q2】歩いてみた感想、の回答
これぞ修行です。特に前半は波の音を聴きながら歩く、自己を見つめる貴重な時間です。また御蔵洞に着いた時の感激はひとしおです。
行けども行けども左側は海また海。遠くに半島が見えるもまだまだ。室戸市の標識が見えたときは、ほっとしましたが、まだ先は遠くに。修行と考え、頑張りました。
室戸岬であろう景色を見ながら歩けるが、ずいぶん歩いたにもかかわらず、まったく景色が変わってないので、大きな精神的ダメージを受けて歩く。
四国の中で一番解放感のある道と同時に修行の道場の入り口にふさわしい道だと思う。
延々と続くので無我の境地となる
初春の晴れの日の海岸沿いは気持ちよく歩けるけたが、飽きる(笑)。高知に入り、向かう場所が見えているのに、中々辿りつけないのは何ともはや。
海沿いのためお日様を避ける日陰かほとんどないため、夏場はかなりつらいです。まして、ずっと海沿いのため、景色も単調になります。
海沿いの景観の良い遍路道であった。薬王寺から2泊3日で歩いた。旧遍路道も楽しく歩ける。
この頃、足を痛め、足を引きずりながらのお遍路だったのでかなりきつかったです。
二周目の遍路です。昨年12月に鯖大師から歩きました。自販機、マーケット、コンビニほとんどありませんね。札所がないですが、まあそれなりに楽しいです。
5月頃の歩きでしたが、ひたすら日向を歩く感じですのでよく日焼けします。宿に着いた後の入浴は万歳状態で入ってました笑
ずっと変わらない風景を何も考えず、淡々と歩いた。雨の峠越えに比べたら、辛いと思いませんでした。
景色の変化が乏しいのと、陽射しを遮る物がないので大変だった
誰でもが哲学者になるようです。人生とは・・・・?死とは・・・・?自分の越し方を振り返って・・・。
普段、山歩きをしています。お遍路で一番不安だったのは「平らな車道をひたすら歩く大海原区間」でした。ところが、1番から歩いて行くうちに、車道を歩けるようになったようです。さらに、大海原を眺めて歩くことは大変気持ちよく「最御崎寺まで、あと20kmしかないのか」「室戸まで、あと10kmしかないのか」と、さみしい気持ちになりました。 大海原区間、ごとごとと波で石が動く音を聞くことができるのは歩いている人だけです。その音を楽しんで、気持ちよく進みましょう。
右は山、左は海。 前は、ただ道路。 ボーとして歩いていたら、 4、5メートル先に誰かが歩いている…、 なんと野生の猿が私と同じペースで室戸に向かって歩いていました。 自販機少ない。水の確保を❗️
焼山寺への山道を遍路転がしと呼ばれますが、それとともに、ある意味でそれ以上のきつさがありました。山道は足には優しいが、延々と続く舗装道は本当に応えました。水分補給のない区間もありました。
アップダウンは無いので、約80㌔を越える計画性と忍耐と身体能力が有れば出来ます👣
途中、トイレなどがなく女性には厳しい。
1日中海を見ながら歩く充実感はなにごとにもかえがたいものがありました。
海と空を見ながらただひたすら歩くことが心地良かった
【Q3】これからの方にアドバイス、の回答
途中の宿の予約を早めに。またコンビニは宍喰、商店は佐喜浜が最後です。もし宿におにぎりを作ってもらえれば、それは是非お願いした方が良いです。室戸岬は遍路道ではありませんが、必訪です。
全て車道を歩きます。右カーブでは、対向車が見えません。細心の注意をはらって歩きましょう。また、山側からは「猿」が現れます。私は、「こちらにこないで❗」と願うしかありませんでした。実際に車道を歩いている猿も目撃しました。
夏はデメリットしか感じないと思います。
夏に補給をミスると最悪命にかかわるかもしれません。
途中でグーグルマップとか見て自分の現在位置を確認すると絶望的になるので、見ないほうが良いと思います。
マメの治療方法を研究しておくとよい
ただただ歩くのみ。いずれは着く。
高知の入り口は、忍耐と覚悟が必要かも。
歩く季節によるが、水分等十分に用意し、無理なく楽しんで歩かれる様。
体力、気力に足がついて来ずに痛めました。 足摺までは無理は禁物です。
途中の10km自販機なし状態は解消されているのでしょうか? 水分を多めに持って歩かれてください!
真夏は避けた方が良いです。
音楽を聞きながら歩くのがいい
いざとなれば「高知東部バス」があります。トイレはお花摘み覚悟、自販機の場所ストリートビューで確認すること。
アドバイスというほどでもありませんが、「大海原区間、ごとごとと波で石が動く音を聞くことができるのは歩いている人だけです。その音を楽しんで、気持ちよく進みましょう。」かな。あとは、行動食(おやつ)の予備を背負っていくと安心できると思います。
アップダウンは少ないものの舗装路は足にきます。自販機やお店の無い区間も長く水分補給の準備はしっかりと。
とにかく、水分は大事。今の世の中ならばSNSできちんとリサーチすれば大丈夫です。
トイレ、自販機等事前確認を。
宿が少ないので、早目に手配したほうがいいです。
御手洗が少ないので、見つけたら入るようにしてください^ ^
まとめ
いかがでしたでしょうか。
”室戸への道”は、遍路一人ひとりにとっていろんな苦難はありますが、心に残る特別な区間となります。ただ歩くだけでなく自分自身と向き合う貴重な機会になっていることが今回のアンケートからも明らかになりました。
多くの遍路者が挑戦を乗り越え、その過程で得た感動や学びはこれからの旅人への励みとなるでしょう。事前の計画、安全への配慮、そして心の準備が、室戸への道を歩む上での大切な要素です。
これら皆さんの声を胸に、次はあなたがこの美しい旅路を歩む番です!
ではでは。
今回もアンケートにご協力いただき、本当にありがとうございました!
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