薬師如来が昨日より3倍好きになったという話

薬師如来が昨日より3倍好きになったという話

札所に着き、いつものように【本堂→大師堂→納経所】の順で当たり前のように(当たり前ですが)まわっていく。
確か、大師堂って弘法大師の像がまつっているお堂でおなじみですよね。じゃ、本堂って何がまつっているのか。

結論から言うと【本尊仏】です。本尊はそれぞれのお寺によって違っていますが、その寺において最も尊い仏様であり、その寺の信仰の中心となります。代表的な本尊仏としては釈迦如来、阿弥陀如来、観音菩薩などが挙げられ、薬師如来(やくしにょらい)もその一つ。

今回は四国遍路はもちろん、仏教の中でも特に信仰の厚い存在である「薬師如来」について、初心者の私が初心者の方向けに書き綴っていこうと思います。
 
 

薬師如来とは?

まず、薬師(やくし)という漢字を見て、まず連想してしまったのは薬剤師。汗

半分当たっていて半分間違ってるっぽいのですが、薬はその薬でOKとして、問題は”師”ですよね。現代の薬剤師は医薬品全般について幅広い知識を持つ薬の専門家ですが、この薬師如来の”師”は、人を救済する「師」を表しています。いわば仏界でいうところのドクター的な存在ですかね。ちなみに「如来」は仏の中で最高位になります。
如来>菩薩>明王>天部。

そんなドクター薬師如来先生。もちろん体の病気を治してくれるってのがすごいんですが、それだけじゃなくて寿命まで延ばしてくれたり、現実的な願い事も叶え、心の中の苦しみも解消してくれるんだから、そりゃもうみんなのヒーローです。その優れた力と信仰の広がりから、多くの人たちに愛され、たくさんの薬師如来の仏像が全国各地に作られたそうです。
 
 

薬師如来の見分け方

初心者にとって仏像ってみんな同じように見えますが、それぞれ共通した特徴があります。
で、この薬師如来もしかり。ではちょっと詳しく見ていきましょう。

えっと・・・まず半目。そしてトウモロコシも驚くパンチパーマ(螺髪=らほつ、と言います)。胸元がちょっとエッチにはだけていて、右手がハーイ。そして薬師如来最大の特徴があった!左手になにか壺らしきものを持っていますね。これは薬壺(やっこ)といって薬が入っている壺だそうです。薬師如来の見分け方はこの壺で覚えてくださいね。

四国八十八霊場の本尊が薬師如来

いやいやそうは言うけど、釈迦如来や大日如来、ナントカ菩薩にナントカ明王とかって、いろーんな種類の本尊があるわけだし薬師如来ってポツポツくらいでしょ?なーんて思ってた私が間違ってました。以下のように24ヶ寺もあったんですよね。実に27%(約1/4)が薬師如来でした。

06番 安楽寺
11番 藤井寺
15番 国分寺
17番 井戸寺
18番 恩山寺
22番 平等寺
23番 薬王寺(さすが薬の字がつくだけのことがある)
26番 金剛頂寺
33番 雪蹊寺↓
34番 種間寺↓
35番 清瀧寺(おぉ3連チャン!)
37番 岩本寺(他に阿弥陀如来、観世音菩薩、不動明王、地蔵菩薩も本尊)
39番 延光寺
40番 観自在寺
46番 浄瑠璃寺
50番 繁多寺
51番 石手寺
59番 国分寺
67番 大興寺
74番 甲山寺↓
75番 善通寺↓
76番 金倉寺↓
77番 道隆寺(おぉ4連チャン!!)
88番 大窪寺
 
そのお寺の本尊が薬師如来じゃなくても、境内のどこかに【薬師堂】が置かれている場合もありますので、本堂→大師堂、ハイ終了!じゃなく、ちょっと時間があったら薬師如来にも会いに行ってくださいね。
 
 

さいごに

いつも願い事に「健康・健康・健康・健康」や「長生き・長生き・長生き・長生き」って唱えていた私。そして歩き疲れて足が痛い時にも、薬師如来大先生の存在をスルーしてきたのがもったいない気がしてきました。いやぁ遍路って知れば知るほど面白いですね。

ちなみに梵字は↓ですって。ではでは。

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コメント

  1. 本尊については私もあまり気にしていませんでしたが、この記事を見てもっと知ってみたくなりました。ぜひ他の本尊もお願いします。

  2. @あの時の亀
    自分も勉強になるので、こんなゆるい記事で良かったらまた書いてみます。

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