別格20番大瀧寺 金毘羅道再訪

別格20番大瀧寺 金毘羅道再訪

怪我で果たせなかった別格20番大瀧寺

 2020年9月28日逆打ちの初日、登山口の金毘羅宮より大瀧寺を目指して登る。想像を超えた急登の連続と2,3mおきにかかる蜘蛛の巣で疲労困憊、油断をして足を滑らせ右手の小指を脱臼、自力で曲がった指を戻すが念のため登山を中止し下山。以後60番横峰寺、別格10番興隆寺までで歩き、母法要の為、区切る。

 2021年3月遍路再開。2021年4月9日、大瀧寺に再挑戦しました。
辿った道は遍路地図の英語パージョンによるとKonpira Trailとなっているので以後金毘羅道と表記します。

早朝、宿(八十窪)の女将に金毘羅宮の真下(写真下)まで車で送ってもらう。
6時35分歩行開始。金毘羅宮のお社に参拝し旅の無事を祈願。

お社の裏にある道標

 前回はこの道標があるにも関わらず、そのまま広い道(作業道)を進んでしまい30分程、林の中を迷った。
道標が作業道方向を指していたため、よく確かめず山道を見落としてしまった。
今回は作業道にバリケードのように材木が積んであった。私のような不注意な者がいるのだろう。

 この道標の脇に山道があり、すぐに山の斜面を登らなければならない。
この金毘羅道は、香川県と徳島県の県境を辿る縦走路として登山道になっているようだ。

 因みにこの登山道がある山は私有地で、山主さんが個人で山道の整備をしてくれているとの事。感謝。

連続する急登地獄!

 しばらく緩い勾配の山道を進むと、いきなりトラロープを張った急登が行く手に現れる。
通常急斜面の山道は、ジグザグに道を付けて勾配を和らげるが、このルートは潔いほどの鉄砲道。
トラロープをつかんで体を引き上げながら登るが、落ち葉が靴を滑らせ登りにくいことこの上ない。
私の登山人生の中でも屈指の急登だ。荷物を宿に預けておいて正解だったとつくづく思う。

 この道に比べたら、焼山寺や大龍寺の「遍路転がし」などかわいいものだ。

トラロープも風化して滑りやすく、手袋も滑り止めが必要だと痛感。

余りの急登でサングラスを落としたことに気づく。
ショルダーベルトのリングに挿していたが、ひざに当たって外れたらしい。

このような長い急登がこの後3か所ほど連続する。

大相山への分岐地点

金毘羅宮の登山口から1時間20分程で県境尾根道に到着。
右:大相山、左:大瀧寺の分岐。

ここからの尾根道は上り下りが連続する。

気持ちの良い道もあります

途中、笹に覆われた和風庭園のような道になる箇所があります。
ただし、足元が笹で見えないので木の根などに躓かないように慎重に!

西照神社

尾根分岐から1時間20分程で、西照神社(写真下)に到着。
本殿に参拝し、無事到着のお礼を込めて祈願した。

念願の別格20番大瀧寺に到着。

西照神社のすぐ隣が大瀧寺だった。簡素なたたずまいが好ましい。
境内には誰もいない。

落ち着いてゆっくり読経できたので、納経所で朱印を押してもらったが終始無言の対応。ちょっと寂しい。
これで別格20ヶ所すべて納経できた。

ジュースが飲みたくて自動販売機を見たら、すべて売り切れのランプ。
日差しも快く、ここで持参のパンを頂く。達成感がふつふつと湧いてくる。

帰り道は後半急登を下るので、より慎重さが必要。下りではスピードが付くのでけもの道に入りやすい。
いずれにしても金毘羅道は、雨の日は避けた方が無難です。滑り止め付き手袋は必須です。季節によっては蜘蛛の巣がすごいです(金剛杖か登山用ポールを振り回しながら歩く必要あり)
 大窪寺方面のコミュニティーバスは、現在オンデマンド運行といって、主要なバス停以外は前日までに予約が必要です。登山口最寄りの中山バス停も乗車の場合は、予約しなければなりませんので注意。

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コメント

  1. 険しい道なのですね。笹の道も変わってて面白そうです。いつか私も別格も回ってみたいです。

  2. 別格で私のおすすめは、1番大山寺、3番慈眼寺、7番出石寺、10番興隆寺、13番仙龍寺、15番箸蔵寺です。
    八十八ヶ所のお寺から比べると、簡素な札所が多いですが味がありますよ。

  3. 先日私もこの道を歩いてきました。確かに激坂続きで大変でしたが笹の道が現れた時は、この投稿の「ここだぁ!」と嬉しくなりました!

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