
二日目。
この日は別格七番出石寺への参拝と、時間に余裕が有れば別格八番十夜ヶ橋まで足を延ばせれば、という行程でした。
5時過ぎにホテルを出て大洲城を右手に、再び紘川を渡り出石山へ。
出石寺は標高約800mの出石山山頂に在り、大洲市街から往復で約26km。山道と夏という時季を考えて気温が上がる前に山へ入り午前中の到着を目標にと、早目の出発となりました。
まずは『地蔵道』と呼ばれる出石寺までの遍路道の一つを目指して1時間程。
やや湿り気を帯びた空気でしたが早朝の気温はそれほど高くなく、歩いていても汗ばむ事はありませんでした。
途中、橋の欄干に腰掛けて小休憩。
夏色の空に濃く白い雲。それを背に飛び交うトンボ。夏の絵でした。
その後、道沿いに現れた地蔵道への案内札に誘われて山道へ。別格三番から六番までは平地の御寺様だったので、久々の別格山寺でした。
別格霊場の遍路道は八十八霊場に比べ歩く方も少なく、草木が茂り道が荒れている場所もあるだろうかと想像していました。
実際にどれ程の違いがあるのか分かりませんが、予想した通り夏草が繁茂し道が狭くなっている場所もありました。
入山して早々にアブと、目に飛び込んでくる小さなハエ(メマトイ?)に張り付かれ、出石寺到着まで終始付き纏われる事となりました。
前夏、神峯寺から神峯神社への道での教訓を生かし、今回は対策として頭から被る防虫ネットを持参していました。
これは菅笠の上からも被れて肩辺りまで覆われるのでかなり有効で、顔に纏わり付く蜘蛛の巣対策にもなりました。
しかし、立ち止まれば腕など露出している部分は狙われます。
ある程度の虫刺されであれば気にはなりませんが、アブに噛まれて出血するあの感じはあまり気分の良いものではありません。
結局、少し立ち止まって水分補給と呼吸を整える程度しか休む事が出来ずに出石寺まで登る事ととなり、大量の発汗と疲労によりかなり体力を消耗してしまいました。
終盤、お地蔵様の立ち並ぶ場所を過ぎ、程なくして遍路道を抜けて出石寺へ到着。
巨大な弘法大師像に有難やと手を合わせますが、とにかく周囲を飛び回る二匹のアブを何とかしたいと、最後の石段を駆け上がる様にして登り山門前で一礼。すぐさま納経所前のベンチに荷物を下ろしてトイレの個室へと入りました。
流石にここまでは追ってこられない様で、暫くしてから外へ出て参拝の準備を整えて各御堂へ。
時の経過を感じさせる本堂、大師堂の立つ高台からの眺望良く、疲弊した心身を癒してくれました。
参拝を済ませて納経所前のベンチで足を乾かしながら携行食をかじり、そろそろ夏も盛りを越えたのかなと、平地よりも賑やかに飛び交うトンボ達をぼんやりと眺めていました。
コメント
蚊やアブなどの虫は汗の匂いや体温に敏感なので、こまめに汗を拭くことで多少は虫はらいできますよ。ぜひお試しください。
田舎道や山道をのんびり歩くのが好きですが、別格のこの道も良さそうですね。
@考え中
コメント有難う御座います。
なるほど汗なんですね。
今年の夏も歩くと思うので試してみます!
@あの時の亀
コメント有難う御座います。
なかなか登りごたえのある道でしたが、御堂のある山頂付近からの眺めは絶景ですので、おすすめです。