#19 一国打ち

#19 一国打ち

夜中の不思議な体験を思い返しながら、窓に夜明けの気配を感じて外へ出ました。

この時期でも半袖では少し肌寒く感じましたが、早朝の混じり気の無い空気が内と外から心地良く身体を包み、周辺を散歩しながら朝日の眩しさに気付きました。
田植えを終えた水面には幼苗が陽に照らされて輝き、足元に星を撒いた様でした。

この世に「食べ物」は無く、生かされている「いのち」を頂いている事を忘れない。

巡礼最終日は薬王寺まで打ち、最寄りの日和佐駅から徳島駅まで戻るという行程でした。距離的には20km程度なので、順調に行けば昼頃には薬王寺に到着出来ます。

朝食を頂いてから身支度を整えて出発。
この日もよく晴れて気候も良く歩き易い一日となりました。
ゆっくりと歩き出し、初日からここまでの道中を思い返していました。

日々の一期一会、溜息が出る様な絶景の数々、多くの方々の御厚意、今まで見えていなかった自身の一面。
人生の中でこれ程毎日が目まぐるしく新鮮で、驚きと発見に満ちた日々は有りませんでした。

薬王寺までの道は山側の55号線を行きましたが、舗装された国道は起伏も殆ど無く単調な道だったように思います。
途中、水車のある水場で手拭いを湿らせて頂きました。

予定通り正午近くに薬王寺へ到着。
瑜祇塔の立つ高台からは日和佐の街並みが望め、一国打ち完遂を思うと同時に、この先の室戸岬最御崎寺までの約80kmを3ヶ月後の真夏に歩く事を想像してみました。

参拝を済ませて日和佐駅から特急に乗り徳島駅へ。当日は駅前で一泊し、翌日午後の飛行機で帰路に就きました。

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コメント

  1. 朝の空気は清々しくて本当に気持ちいいです。でもお遍路の時だけですね。

  2. 遍路半ば、区切り打ちで帰路に着く寂しさ、残りの道が楽しみな気持ち、達成感、いろんな方との出会いなど複雑な気持ちになりますよね。

  3. @あの時の亀
    コメント有難う御座います。

    そうですね。早朝の空気は気持ちが安らぐような感じがしますね。
    普段の生活では感じにくいのかもしれませんね。

  4. @くまごろう
    コメント有難う御座います。

    そうですね。色々な思いが浮かびますね。
    そして、また必ず戻って来ようと思います。

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