#39 篠山

#39 篠山

毎朝のルーティーンをこなして5時に出発。照明が低く落とされた館内を進み、前日に指示された通りフロントのカウンターに鍵を置いてすぐ脇の扉から外へ出ました。

当日は曇り時々雨の予報。向かう先の山々には既に雲が降りていました。
英語版の地図には『水食糧補給無し。登山経験者のみ。』と書かれていた事もあり、雨が強く降るようであれば状況を見て篠山詣りは断念するつもりでした。

宿を出てからゆるゆると篠山方面へ向けて上がっていきました。
山道口の二の鳥居手前で地元の方に出会い篠山神社への道程をお聞きすると、
「上の方は雨が降っているかも知れませんが、そんなに急な道ではないですよ。」
とのお話に、行けると判断。7時過ぎに鳥居を潜り入山。

序盤は急坂が続きその後尾根伝いに割と平坦な道。登っては横移動の繰り返しで深山へと分け入って行きました。

暫く登ってからそういえばと、お馴染みの『遍路道』と書かれた札が見当たらない事に気付きました。下山まで数えていましたが約10kmの道程で7枚程しか見つけられませんでした。

また山中はほぼ一本道なので迷う事はそう無いと思いますが、突然開けた所へ出ると道が消え進む方向を見失います。更に標高が上がるにつれて雲の中に入ったのか霧掛かった視界になり前方が見え辛くなっていきました。
"まずいなぁ"と思いながら、"落ち着け"と言い聞かせ周囲をよく見回しコンパスを取り出して方位を確認し山頂の方角へ。これを幾度となく繰り返しながら進んで行きました。

そんな事を繰り返しながら暫くしてまたある事に気付きました。それは進む方角の木に括り付けられたピンクのリボンが案内札の代わりではないかという事。決して数多くはありませんでしたが、以降これを頼りに進んで行くことが出来ました。

2時間弱で第一駐車場へ到着。ここにはトイレも有り車も数台停まっていたので、ここまで車で来てその先を登るというのも良いかもしれません。水分補給と暫しの休憩をとり出発。
"山頂まで1km"の表示に安堵したのも束の間、ここからの登りもなかなかのものでした。(確か30分以上かかったと思います。)

9時半過ぎ山頂到着。何故か社殿の在る山頂付近だけは雨が降っていませんでした。
他に3名の登山者の方がいらっしゃり其々に食事や休憩をなされていました。
晴れていればきっと壮大な景色が広がっていたのでしょうが雲中の為周囲は真っ白。
しかしこの情景が篠山神社をより一層神秘的に見せていました。

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コメント

  1. なかなか魅力的な遍路道に興味を持ちました。今はほとんどの人が通らないものの、国道沿いを無心で歩く事と比べれば、十分価値はあると感じました。写真があるとなお一層の雰囲気が伝わってきました。

  2. 私も興味を持ちました。まったくの無人の道かとおもいきや、数人の方も訪れていたのですね。次回はチャレンジしてみようと思います。

  3. @あの時の亀
    コメント有難う御座います。

    鳥居を潜って入山するところや拝殿前の崩れかけた石段や狛犬など、情緒的な場面が幾つも有りお勧めの道です。
    「それほど急な道では無い」との地元の方のお話しでしたが、へんろ転がし程ではないもののなかなか登りごたえのある道という印象でした。

  4. @考え中
    コメント有難う御座います。

    晴れていればきっと素晴らしい景色が見られると思いますので是非チャレンジしてみて下さい。
    次回の投稿に書こうかと思いますが津島町方面への下りもかなりの急斜面が続くので、トレッキングシューズなどそれなりの装備で挑む事をお勧めします。

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