ここまで4回の区切り打ちを終えて四十三番明石寺、別格は六番龍光院まで打ち終える事が出来ました。
寺数で見れば半分弱、距離的には折り返しを越えた辺りでしょうか。
一度の一筆書きよりも何度も硯に筆先を戻す様に、それまでの道を顧みながら進んで行く方が、私には合っていたのかなと思っています。
この先はどんな道になるのかと想いながら3ヶ月後、8月のお盆期間に5回目の区切り打ちへと出ました。
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日本各地で記録的猛暑となった2023年は9月を過ぎても暑さが衰えず、秋の気配を感じる間も無く年の瀬へと移っていった様に思います。
前年の室戸から高知にかけても焼かれる様な暑さでしたが、この回の卯之町から松山までの道もまた違った夏の厳しさを感じました。
出発2週間程前。のらりくらりと酩酊したかの様な奇異な動きを見せた台風6号は、沖縄から九州地方を暴風域に巻き込み朝鮮半島へと抜けて行きました。
息継ぐ間も無く発生した7号が本州めがけて北上して来ましたが、もう成るように成れと、先を案ずるのを止めました。
結果、3つの台風の間隙を縫う様な危うい形となりましたが、なんとか無事5回目の区切り打ちを終える事が出来ました。
ここまでは不思議なほど全てが運良く運んでいますが、一つでも狂うと立ち行かなくなる今の行程の組み方も、如何な物かと思いながら残り約半分。
百八ヶ寺を打ち終えるまでに、何か今までとは違う歩き方が出来ないものかと考えています。
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「たのしみながら回ってらっしゃい。」
区切り打ち1回目初日の宿。
宿主さんからの忘れ難い言葉。
字面だけでは無いその真意が、朧げながら見え始めたのか、いないのか。
コメント
区切り打ちでは、いろいろな季節を楽しめていいですよね。私は寒いより暑いほうが得意ですが、それでも冬を攻略するための作戦や計画を考えるのも楽しいです。
私が感じたことですが、前半の徳島高知、後半の愛媛香川では、すこし考え方が変わってきました。前者はグルメや情景などの観光気分が大きかったのですが、徐々に寺にある物や遍路の歴史についての興味比率が大きくなりました。次の周は前半もそういった気持ちでもう一度回ってみたいです。なんとなくですが何周もまわる方々の気持ちも理解し始めてきました。
@あの時の亀
コメント有難う御座います。
仰る通り、それぞれの季節を感じながら歩けるのは区切り打ちの醍醐味の一つだと思います。又、同じ場所であっても、時季によって道の状況や景色も変わるのでしょうね。
まだ桜や紅葉の時季を歩いた事が無いので、お遍路するには最適といわれる春秋も歩いてみたいですね。
@考え中
コメント有難う御座います。
仰るように、私も区切り打ちを始めた頃とは四国遍路に対する考え方が少し変わったように思います。
何周も廻られる方は、それぞれの回で新たな発見や気付きが有り、その奥深さに惹かれていくのかもしれませんね。
まだまだ道半ば、一周すらしていませんが、この先、自分の心情がどう変化していくのか楽しみでもあります。